私が持ち家を選んだ理由

住宅ブログ

私が持ち家を検討するなかで、最初に沸いた疑問が「そもそも、一生賃貸ではだめなのか?」「持ち家にするとどんなメリットがあるの?」でした。結論から言うと、どちらにもメリットがあって、どちらに住んだ方が得かは選択する人によります。(こんなこと言うと身も蓋もないですが笑)

結果として私は持ち家を選択した訳ですが、どのようなロジックで持ち家を選択することになったのかお話ししたいと思います。今まさに「持ち家か…賃貸か…」で悩んでいる方にとって参考になれば幸いです。

持ち家も賃貸も総支払額に大差がない

持ち家と賃貸を比較するうえで、外せない要素が『トータルコスト』です。生涯で持ち家を買うとどれだけお金がかかるのか、家賃だとどれだけ支払う事になるのかということですね。これは『平均寿命』で比較するとわかりやすいです。

2020年時点における日本人男性の平均寿命は『約82歳』で、女性は『約88歳』だそうです。私は現在30代なので、このまま病気もなく平均寿命まで生きると仮定すると、持ち家に住んでも、賃貸に住んでも約50年住み続けることになります。ここで、家族3人で賃貸に住み続ける場合と、持ち家を買った場合のトータルコストを比較してみましょう。

(1)賃貸に住み続ける場合
あくまで私の感覚なのですが、3人家族で暮らすならば最低でも2LDKは必要かなと思います。また、子供が巣立った後は夫婦2人暮らしになるので、2LDKは少し贅沢に思えるので、1DKの物件に引っ越しを考えます。ライフステージによって物件を変えられるところは賃貸のメリットですね。
上記計画で、住みたいまちランキング上位の吉祥寺で暮らすケースでのトータルコストを計算してみます。子供が巣立つまでの20年を1LDKで、子供が巣立った後の30年を1DKに住む想定で計算してみます。家賃についてはこちらのサイトを参考に2LDKの家賃を12.2万円、1LDKは7.45万円で計算しています。

(2)持ち家を購入する場合
3人家族で一戸建てに住むとなると、3LDKは欲しいかなと思います。賃貸の時と同様に吉祥寺に一戸建てを取得することを想定し、トータルコストを計算してみます。一戸建ては、立地や建物の大きさ、設備等でピンからキリまでありますが、こちらのサイトを参考にさせていただくと、概ね5300万円程度あればそこそこの条件で一戸建てを取得できそうです。また、一戸建てを取得する場合は多くの方が住宅ローンを利用すると思われますが、住宅ローンを利用する場合は金利を考慮する必要があるため、参考までに0.6%で計算してみました。コロナ禍の影響で金利がほぼ底値となっているため、住宅ローンが利用しやすくなっているため、このチャンスを活かしたいですね。

実際は持ち家だと固定資産税や維持管理保守費用、賃貸だと管理費用や更新費用等が必要となってきますが、今回は純粋に『購入費用』と『家賃』だけで比較してみます。その結果、持ち家を取得した方が270万円高くなるという結果になりました。決して小さくない差額ですが、持ち家の場合は支払いが完了すればそれ以上の支払いは発生しませんが、賃貸の場合は、さらに5年、10年と住み続ける限り家賃を支払い続けなければならないという違いがあります。そのため、長生きすればするほど持ち家の方がトータルコスト的に有利になりやすいです。さらに、住宅ローンの条件によっては、ローンの支払い期間中にローン契約者に万が一があった場合、ローン残高の支払いが不要になる場合もあり、残された家族に資産を残すことができます。

ちなみに、50年後も家賃を支払い続けるシミュレーションをしてみたところ53年目で持ち家のトータルコストを賃貸のトータルコストが上回りました。そのため、このケースに限って言えば、平均寿命より3年長生きする自信がある方は間違いなく持ち家を選択した方がよいと言えそうです。

ポイント
  • 長生きすればするほど持ち家の方がお得。
  • 万が一があっても遺族に資産を残すことができる。

支払い額に対する生活の質が向上する

持ち家か賃貸かを検討する中で、『賃貸仕様』という言葉に出会いました。これはどんなものかというと、実際に持ち家を購入しその対価として住宅ローンを支払うケースと、大家さん(オーナー)が建てたアパートの一室に住む対価として家賃を支払うケースを比較するとわかりやすいかとおもいます。

・持ち家を購入した場合
持ち家を購入した場合は単純明快で、住人(購入者)は、ホームメーカーや工務店に持ち家の設計、建設を依頼します。その対価としてお金を支払う訳ですが、ウン千万円の買い物になるため、多くの方は銀行と住宅ローン契約を行うことになります。そして、銀行が立て替えた住宅建築にかかる費用を住宅ローンという形で毎月返済していくこととなります。


・アパートに住む場合
アパートに住む場合は、まず大家さん(オーナー)が、ホームメーカーや工務店にアパートの設計、建築を依頼します。こちらも大金となるため持ち家同様銀行と住宅ローン契約を行うこととなります。そうしてできたアパートに住人(賃借人)が入居することになりますが、住民はアパートに住む対価として家賃を支払います。そして大家さんは、住人から得た家賃や自己資金を元に住宅ローンの返済を行っていくことになるのですが、『返済額=家賃』では大家さんの生活がままなりません。そこで、住人が支払う家賃に大家さんの利益が含まれるような価格設定がなされます。



つまり、仮に支払額が同額の持ち家とアパートがあった場合、アパートの方が持ち家に比べ、大家さんの利益が上乗せされている分、住宅の性能や広さが犠牲になるということになります。逆に言えば、持ち家と同様の環境を賃貸で実現するには、かなり余分なお金を払わないと不可能ということでもあります。

ポイント
  • 同額の家賃を払うならば持ち家の方が住宅の性能や広さの面で有利になることが多い。

エコと経済性を両立できる

菅首相に代わり「カーボンニュートラル」が叫ばれる世の中になりつつあります。家づくりを通して感じたことの一つですが、私たちの暮らしと環境問題は密接に関連していることに気づかされました。詳細については別の記事で記載しますが、私が特に関心を持ったのが太陽光発電設備でした。

環境省のこちらのサイトによりますと、一世帯あたりの年間消費電力は『4322kWh』だそうです。月間に直すと『約360kWh』を消費していることになります。この数字って多いのか、少ないのかいまいちピンときませんよね…

実現の可否は別として、2030年頃にはガソリン車の新車販売が廃止となる見込みとなっています。 そこで注目を集めているのが電気自動車ですが、「日産 リーフ」といえば誰しも一度は耳にしたことがあると思います。こちらのサイトによりますと新型リーフの実燃費は『約8km/kWh』だそうです。

先ほどの月間当たりの消費電力『360kWh』を、新型リーフにすべて注ぐと『約3000km』移動することができます。これだけの電力が毎月消費されていると考えると、環境問題を考えていかなければならないと思いますよね。ちなみに、日本の南端、沖ノ鳥島から、日本の北端、択捉島までの距離が2943kmだそうです。

そこで活躍するのが太陽光発電設備、いわゆるソーラーパネルです。我が家にも太陽光発電設備を導入しました。現在建設中のため実測はできませんが、月間で『約1500kWh』の発電を見込んでいます。これにより晴れている日限定ではありますが、無料で電力を得ることができ、かつ、余った電力は余剰電力として買い取ってもらうことができ、売電利益を受け取ることができます。

「環境問題」って聞くと、「意識の高い人が気を付けること」「自分には関係のないこと」みたいな印象を持たれる方が多いかと思います。私もその一人でした。しかし、環境問題を身近な課題と捉え、環境に配慮した家づくりを行うと、結果として地球とお財布にも優しい生活が実現できると考えました。

ポイント
  • 太陽光発電設備の導入により電気代を下げたり売電利益を得ることができる。
  • 環境に配慮した家づくりで地球とお財布に優しい生活に。

さいごに

私が持ち家を選んだ理由について書き連ねましたが、いかがでしたでしょうか?決して安くない買い物ですし、状況によっては賃貸の方がトータルコストが安くなるケースもあるでしょうから、ご自身でよく検討してみてください。

次回は新築を建てる決意が決まった方向けに『家づくりを進める上で知っておきたい指標』をご案内させていただきたいと思います。

長文・乱筆にお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに!!

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