就職や家族構成の変化によって住居を変更する際、持ち家が賃貸かで悩むことってありますよね。「持ち家って高そうだし、よくわからないしとりあえず賃貸でいいか!」と何となく賃貸を選択してしまいがちですが、実はあなたが思っているより持ち家は安く、わかりやすいメリットが満載です。筆者も2022年1月から新築に住んでいますが、賃貸から乗り換えてよかったと思っている一人です。
この記事では持ち家を検討する際の一番の心配であろう「お金」をターゲットに絞り解説していきたいと思います。あなたの持ち家検討のお役に立てれば幸いです。
一生で支払う家賃と住宅ローンは実はそんなに変わらない?!
家賃や住宅ローンの支払いが何年続くのか考えてみよう
厚生労働省が発表したデータによりますと、2019年時点で男性の平均寿命は81.41歳、女性の平均寿命は87.45歳となっています。平均寿命ですから約半分の方が平均寿命まで生きると言えるでしょう。
つまりもしあなたが賃貸を選択した場合、2分の1の確率で平均寿命まで家賃を支払い続ける必要があるということになります。
対して持ち家を選択した場合は、住宅ローンを支払うことになります。多くの方が35年ローンで契約することになりますが、何千万もの貸付金となりますので、基本的に万一が無ければ寿命を迎える前に支払い終えるよう返済計画が組まれます。
人生で一番高い買い物なので金額ばかりに目が行きがちですが、「返済期間」という尺度で見ると持ち家の方が短くなるケースが圧倒的に多いことがお分かりになるかと思います。
<参考情報:厚生労働省ホームページより>
・「家賃」は「住んでいる限り」支払う。
・「住宅ローン」は「借入額の完済まで」支払う。
一生で支払う家賃と住宅ローンを比較してみよう
家賃も住宅ローンも条件によって支払金額がピンキリになってしまうかと思いますので、ここでは以下の条件に基づいて比較してみたいと思います。
賃貸の場合
賃貸はライフステージによって物件を変更することができるというメリットがありますが、ここでは計算が煩雑になってしまうので年収500万円の適正家賃価格8.3万円を全期間中支払うものとします。ちなみに家賃の適正価格は年収の20%から25%と言われています。今回は額面の少ない20%の値を取ってみたいと思います。
支払い期間は比較条件にある通り612か月となりますので、家賃の支払い総額は8.3万×612か月=約5千80万円となりました。
<参考情報:CHINTAI情報局様>
持ち家の場合
住宅金融支援機構が2020年度に発表したデータによりますと、全国統計における住宅建設に掛かる費用の中央値は3千344万円だそうです。これは建物のみの金額になります。多くの場合は建物と土地を同時に購入しますので、土地代として1千万+αを加算し、わかりやすく4千500万円としてみます。参考までに住宅金融支援機構のリンクを貼っておきます。家を購入している人の年代や年収、費用等の情報が詳しくまとめられているので参考になると思います。ぜひ覗いてみてください。
<参考情報:住宅金融支援機構様>
今回の試算ケースだと持ち家の方がコスパがよいという結果に
今回の試算ケースでの総支払額は賃貸が約5千80万円、持ち家が4千500万円となり、持ち家の方が500万円程度コスパがよいという比較結果になりました。どうでしょう?漠然と「持ち家は高い」というイメージを持ってらっしゃった方は差額の小ささに驚かれているのではないでしょうか?
ただし、賃貸の項目で触れた通り今回の試算ケースではライフステージごとの物件変更は考慮していませんので、賃貸の総支払額がやや過剰になっている可能性は否定できません。条件を選べばいくらでも安い物件に住むことは可能ですが、オーダーメイドで建てる持ち家と比較し、金額面以外の条件が悪くなることは必至でしょう。
・総支払額でみると家賃も住宅ローンもあまり差はない。
・家賃の場合は家賃をコントロールできるが金額以外の条件が悪くなる。
・長生きすればするほど持ち家の方がコスパがよくなる可能性が高い。
まとめ
今回は持ち家を検討する際に一番気になるであろう「お金」をターゲットに解説させていただきました。持ち家を検討するきっかけになればと思い、やや持ち家をひいき目で記載してしまった可能性も否めないので、ご自身の実態に合わせて計算に出てきた数字を変更して計算してみてください。
今回の記事で持ち家と賃貸の総支払額にそんなに差がないことをご理解いただけたかと思いますが、金額面だけだと本当に持ち家を購入した方がよいのか判断材料としては不足していると思います。次の記事では持ち家のメリット・デメリットを解説したいと思います。ご自身に持ち家が向いているのか、賃貸が向いているのかを客観的に判断できる内容にしたいと思っておりますので、次回もぜひご覧ください。
それでは次回もお楽しみに!
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